すずらん部屋

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クラシカロイド 第4話(1期)「さまよえる後輩」感想

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こんにちは。今回は1期4話の感想です。

シューベルト登場回。公式HPのシューさんの説明に「ひたすらに真面目だが、真面目すぎて融通がきかず、どこかズレている」とありますが、大変に納得がいく。あますことなくシューさんを描いている回です。クラシカロイドの中で自分的には1、2を争う好きな回です。

 私の中で、もう一人のご贔屓キャラ・シューベルト。今まで出なかった分、とにかく出番の多い回。

この回の脚本はシリーズ構成に名を連ねている土屋理敬さん。私が見ていた中では「プリパラ」シリーズや「かみさまみならい ひみつのここたま」でもシリーズ構成をされていて脚本を書かれています。これらのアニメでの、土屋さん脚本回がもともと好きでした。子どもが興味を持つ楽しさを出しつつ、ツボを押さえていて登場人物を応援したくなる、たびたびぶっ飛んだお話が入るところも面白い。「クラシカロイド」に土屋さんの名前を見た時、これは期待!と思いました。

 

シューさんの魅力はのちほど語ります♪ではつらつらと感想を。

感想♪♪

■砂浜を歩く男性。彼がシューベルトなわけですが、他のロイドたちと違い、服装は何だかクラシカルです。蝶ネクタイまでしているし。この回は彼の独白シーンが多く占めます。

■海水浴場のようですが、彼が通り過ぎたあと、なぜか赤ちゃんのように泣く多くの大人たち。シュールです。

 

まだまだ独白シーンが続きます。

シューベルトは低めの声で難しいことを言っていますが、言っている内容と行動が合っていません。踏切警報機を柵に上って間近で見ていて、何してるのキミは。警報灯の赤い灯火の点滅がピタリと彼のメガネに交互に映っていて芸が細かい。

■目覚めたときのことを思い出しているシュー。建物の外を見ると、逃げていく男性たちがいて、そのうちの一人がベートーヴェンだと気づきます。「我が魂の師」ってすごい言葉ですね。魂ですよ魂。

シューさん、メガネがないと少し幼く見えます。

■農作業を手伝ったり、トラックに乗せてもらったりと、シューさんは案外適応力がありますね。

■シューさんは、よく自分のことを「しっかりしろフランツ」のように名前で呼びかけますね。これ、けっこう好きです。

■赤ちゃん返り現象、九州から四国、淡路島を経て、本州に来ている。全部乗せてもらいながら来たのか?

 

音羽館。HAMAMATSUまつりのチラシを見ながら、餃子スタンプラリーのことを話す面々。ここで、クラシカロイドの舞台がハママツということが初めて出てきました。番組がやたらとギョーザー推しだったことに少し合点がいきました。

私は一時期、同じく餃子が有名な宇都宮に住んでいたので、宇都宮と浜松、どちらが消費量日本一か?とか争っていたことを思い出します。

何が違うのかなーと思って調べたら、浜松餃子は玉ねぎが入っているとか。玉ねぎ入りは食べたことがない。ゆでもやしを添えるのも特徴のようです。

本場に行って、食べたいです!!…って、話がそれました。

■ギョーザーが出てきてベトが行かないわけはない。歌苗ちゃん以外はみんな行くことに(ショパンは無理やり)。歌苗ちゃんにハタキではたかれているモツがかわいい。

■さて、ついにハママツまでやって来たシューさん。自分が生まれたところがここだってわかったのかな? いちいち、「国王が即位するのか?」とか古風な反応が面白い。

■アンティークショップで大きなオルゴールをみつけ、動かしてみるシューさん。ベートーヴェンの「エリーゼのために」が流れます。さー、この辺からシューさんの興奮した声が聞けるようになります!

■先輩の曲がこの世界にあることに感激。もう1つのオルゴールをかけるとこちらはモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」。シューは苦しみだして、昔、「君の音楽はモーツァルトのモノマネにすぎない」と言われたことを思い出します。

「ああっ さすがです ベートーヴェン先輩!(歓喜)そして呪われるがいい!モーツァルト!(激昂)」ここのセリフの声がすごく好き。

■噂をされてくしゃみするベトとモツ。ベトがゾクッとしたことについてのセリフ「炎の魔神たちの殺気に我が五感が奏でる武者震いか!」 よくスラスラっとこんなことが言えるなあ。土屋さんの言葉のセンスに感心。

■餃子の屋台で店主の調理姿とギョーザーに感心していたシューさん。一つどう?と言われてやっちまいました、無銭飲食。というか全然わかってない風でしたね。店番をすることに。

■エプロンとバンダナ似合うね!餃子を焼くのがとても楽しそうなシューさん。そしてお上手です。

■「野ばら」を鼻歌で歌いながら餃子を焼くシューさんの姿に、人が集まってきます。ここのシューベルトが本当に楽しそうで、行列ができるのもうなずける。私もこのシューさんにすっかり魅了されてしまいましたよ。歌っている姿をスマホで撮影している人もいるし!

■奏助たちも並びます。パッド君が野ばらについて解説。シューベルト歌曲の王、ということで詩に曲をつけるのが得意だそうですが、素人には難しそうに思える…

今のJ-POPは、曲が先で、できた曲に詞をはめていく人が多いように思えるんですけどどうでしょう。どちらも難しいことにはかわりはありませんが。

■ベトは途中で他の店へ行ってしまいました。ここからしばらくベトとシューは近くにいるのにすれ違ってなかなか会えません。おかげでモツと先に会っちゃうわけですが、ものすごい悲鳴をあげるシューさん。どんだけ毛嫌いしてるのw

■無銭飲食分の働きは終わり、再びさまよう後輩。

勝手に人の家の庭先に入り込んだり、幼児たちを見ながらやたらとなめらかに体操したりと、またもや大真面目におかしな行動を取るシュー。あちこちで不審者扱いされています。

■凧揚げ大会の様子が映し出されます。糸切り合戦とは何ぞや?やはり本場に行ってみてみたいです。

■奏助と話すシュー。

名前は出さなかったけど、モーツァルトのことを「才能に溺れて勝手気ままに振る舞い後世の音楽家に上から重圧をかけてくるどこかの軽薄な音楽家」と言っています。どんだけ恨んでいるの。

■肩をたたいてきたのがベートーヴェンだと思い込んだのか、ここのシューの表情がちょっとヤバイ。期待しちゃったのね。けど実際はモツで大悲鳴。

■逃げるシュー。追うモツ。追っているモツも一歩間違うと危ない人です。警察官に抑えられ、魔王の軍勢に捕まったと思い込むシュー。ベートーヴェンが近くにいると確信して「いるんでしょ?ベートーヴェン先輩!」

■ベトはギョウナくんマグカップが品切れでがっかり。気難しそうな男がコツコツスタンプ集めて、もらいに行ったかと思うとかわいいね、ベト。

■ついにベートーヴェンを見つけたシュー。興奮のあまりタクトを出してムジーク発動!涙も鼻水も出てぐちゃぐちゃです。表情がかなり恍惚としています。この話の最初のあたりの落ち着いた雰囲気とは大違い。

口上は「ラストゥ ウンゼレ ムジーク エアクリンゲン」

まばゆい光に囲まれてムジーク衣装に替わっていきますが、これは無意識の発動のようで、おなじみのリボンくるくる変身ではありません。リボンくるくるが出てくるのはだいぶあと。オレンジ色の燕尾服になります。

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ムジークは「子守歌」。ちなみに原曲のままです。日本でもねむれーねむれー♪で有名ですね。メロディも覚えやすく、私の中では子守歌といえばシューベルトの子守歌です。

■どうやら興奮すると、無意識にムジークを発動させて、周囲を赤ちゃん返りさせていた模様。あぁ、シューさんてむっつりだったのね…

■赤ちゃん化したベトとモツがかわいい。特にベトがぷくぷくしていて何とも言えないかわいさ。実際には本当に赤ちゃんになってしまうわけではなく、大人の姿のままバブバブ言っているという…。戻るのにどれくらい時間がかかるんでしょうね?

■せっかく先輩に会えたのに、凧に引っかかって、どこかへ飛んでいくシュー。結局アフリカまで飛ばされた模様。どれだけすれ違う運命なの。

 

というわけで、シューさんをこれでもかと推していた回でした。

音羽館を出て外のお祭り会場が舞台だったため、いつもと違う分解放感があり、またお祭りを出すことで警備の人が不審者を探すあたりの描写も不自然さがなく、とても流れがスムーズでした。

シューさんが出ている場面が多い分、リスト・ショパン・歌苗あたりは割を食って出番は少ないです。だけど、リストが段ボールをかぶったショパンをガラガラ引っ張って連れ歩くシーンや、歌苗ちゃんのハッシーの顔真似など、印象的なシーンを出していたので、空気だった、という風には全く感じず。何度見ても飽きない回です。作画がとても美しく、この回のシューベルトは年齢が高く見えます。

 

さてシューベルトさんの魅力。「狙っていない、大真面目な天然ボケ」ってところが一番でしょうか。一見落ち着いた大人の男性なのに、興奮すると声が裏返ってガンガン文句を言ったり。思い込みが激しそうなところもあり、優しいところもあり。振れ幅が大きいところが何よりも魅力です。

シューベルトは不思議なキャラです。専属のムジークプロデューサーがいない。

実はこの回の子守歌がEDで流れた時、あまりにEDの美麗イラストにはまっていたため、他のキャラのようなアレンジがされていなかったことにすら最初は気づきませんでした。公式HPを見て、ムジPがいないことに驚きました。

ぶっちゃけ、予算のつご…(ryとか最初は思っていました。しかし、「現代のアーティストがクラシックの名曲をアレンジする」ことがウリのアニメなのに、専属ムジPがいないというのは一体?

他のロイドたちと比べて扱いが極端に小さいかというとそんなこともなく、むしろお当番回は彼の出番が半端なく多い。

あえてアレンジせず原曲の良さを推していくスタイルがシューベルトなのかな、と思っていたら、ネタバレになりますが、その後ムジークプロデューサーがついてアレンジもありました。ただし専属ではなくその場限りで別の人が1回ずつ計2回。(現段階で2期11話まで見た上でのことになります)

彼が本当に自発的にムジークに目覚めるのはもっと先になるので、その辺を考慮してアレンジされていない原曲ムジークのようですが、何にせよイレギュラーなキャラです。

あと声優さん。シューさんの声優さんは前野智昭さん。私、この方を存じ上げなかったのですが、すっかりファンになりました。落ち着いた声もさることながら、悲鳴・激昂・興奮した時の声が本当にイキイキとしていて。あと、歌声も素晴らしいです。

クラシカロイドでは、シューベルトが異常にモーツァルトを逆恨み?というか嫌っていますが、実際のシューベルトモーツァルトを尊敬していたようなので、なぜこの設定にしているのかということが気になります。ベトとモツに対する態度が正反対になるのが面白いから、と言われればそれまでですが、何かまだ意味があるかもなぁ?と漠然と考えています。

 今日の1枚(*^_^*)

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エスカレーターに後ろ向きで恐る恐る乗って下りているの図。この絵の前あたりも、小難しいことを心の中で言っているのですが、やっぱり言葉と行動が一致していなくて何とも言えない面白さが画面から伝わってきます。なんだか、手を貸してあげたくなるキャラですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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